名古屋の老朽マンション個人間売買|2026区分所有法改正の注意点
ごとう司法書士事務所
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安心して売買を進めるための、三つの確認ポイントを順にご説明します。
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1. まず確かめたいのは「登記名義」と「管理の状態」

名義のずれと管理組合の実情が、価格にも手続にも響きます

マンションの一室を売買するとき、私たちがいちばん最初に確認するのが登記簿(登記事項証明書)です。今の所有者が誰になっているか、抵当権などの担保が残っていないかを見ます。

ここで意外と多いのが、「登記簿上の住所や名前が、今の実態と違っている」というケースです。引っ越しても住所変更の登記をしていなかったり、相続が起きたのに名義がお亡くなりになった方のままになっていたりします。実は2026年4月から、住所や氏名が変わったときの変更登記が義務化され(変更から2年以内、正当な理由なく怠ると5万円以下の過料の対象)、相続登記もすでに義務化されています。名義が古いままでは、そのままでは売買による名義変更(所有権移転登記)に進めませんので、売買のお話の前に整えておく必要があります。

あわせて確認したいのが、マンションならではの「管理の状態」です。修繕積立金や管理費がきちんと積み立てられているか、滞納がないか、大規模修繕の予定はどうか。これらは管理組合の総会議事録や管理規約、重要事項調査報告書などから読み取れます。古いマンションほど、この中身が一室の価値や買主さまの安心感を大きく左右します。個人間の取引では、この情報を売主・買主の間で正確に共有しておくことが、後々のトラブルを防ぐ第一歩になります。

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2. 2026年4月の区分所有法改正で、何が変わったのか

建替えや再生の決議がしやすくなり、一室の「これから」の見え方が変わります

2026年4月1日に施行された改正区分所有法(令和7年法律第47号)は、老朽化したマンションの管理と再生をしやすくすることを大きな狙いとしています。個人間売買に関わる範囲で、ポイントをかみ砕いてお伝えします。

一つは、建替え決議のハードルです。これまで建替えには区分所有者と議決権の「5分の4以上」の賛成が必要でしたが、改正により、一定の要件を満たす場合には「4分の3以上」で進められるようになりました(大地震などで大きく損傷した場合は、さらに緩やかな要件も設けられています)。

もう一つは、連絡の取れない所有者(所在不明の区分所有者)の扱いです。従来は、総会に出てこない方や行方の分からない方が決議の分母に含まれ、事実上の反対票のように働いて、合意形成を難しくしていました。改正では、一定の手続を経た所在不明者を決議の母数から除外できる仕組みが整えられ、再生に向けた話し合いが前に進みやすくなりました。さらに、建替えだけでなく、建物と敷地の一括売却、建物全体のリノベーション、取壊しといった多様な再生の方法も、多数決で選べるようになっています。

個人間売買の場面でこれが意味するのは、「いま買おうとしている一室は、将来こうした再生の動きに巻き込まれる可能性がある」ということです。老朽マンションほど、近い将来に建替えや一括売却の話が出ることも考えられます。買主さまにとっては不安にも、逆に再生による価値向上の機会にもなり得ます。なお、個々の決議要件の細かな条件や、再生に伴う税務の取扱いは事案ごとに異なり、政省令や運用で固まっていく部分もありますので、具体的な物件では最新の情報を必ず確認することをおすすめします。

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3. 個人間売買だからこそ、司法書士に「橋渡し」を

決済と所有権移転登記を確実につなぎ、後悔のない取引にするために

仲介会社を通さない個人間売買は、手数料を抑えられる一方で、契約や登記、お金のやり取りを当事者だけで進めることになります。マンションの一室の場合は、これまで見てきたように、登記名義・管理の状態・建物全体の将来という、戸建て以上に確かめるべき要素が重なります。

たとえば、名古屋市中区で築35年のマンションの一室を、長年のお付き合いのある方へ譲りたい、というご相談がありました。話はまとまっていたのですが、登記簿を確認すると名義が亡くなったお父さまのままで相続登記が未了。さらに買主さまは住宅ローンの利用を希望されていました。このような場合、先に相続登記を済ませて売主さまの名義に整え、そのうえで金融機関の融資実行と同時に、代金の支払い(決済)と所有権移転登記の申請をひとつの流れで行います。お金を払ったのに名義が移らない、名義は移ったのにお金が入らない、という事態を防ぐためです。

私たち司法書士は、この「決済と登記を確実につなぐ」役割を担うとともに、契約書や重要事項の整理、所在不明・相続未了といった登記まわりの問題の解きほぐしまで、中立の立場でお手伝いできます。当事務所は宅地建物取引士としての視点も併せ持ち、お一人おひとりのご事情にあわせて、必要なところだけを無理なくお支えするオーダーメイドの進め方を大切にしています。古いマンションの一室だからこそ、最初の一歩を専門家と一緒に踏み出していただければと思います。

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