相続した不動産を個人間で売買する方法を伝授しています。
安心安全な不動産取引を目指しましょう。
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1 個人間売買のメリットと注意点

仲介手数料を節約できる ― 数十万円のコストカットも可能

個人間売買の大きな魅力は、不動産会社を通さないことで「仲介手数料」がかからないという点にあります。通常、不動産を売却する際には、不動産会社に対して物件価格に応じた仲介手数料を支払う必要があり、その額は上限でも「物件価格の3%+6万円+消費税」がかかるのが一般的です。たとえば2,000万円の不動産であれば、70万円前後の手数料が発生します。

個人間売買では、この仲介手数料が不要になります。その分、売主はより多くの売却代金を手元に残すことができますし、買主にとっても「相場よりもやや安く購入できる」交渉の余地が広がります。親族や知人同士での取引であれば、「お互いに利益を圧迫しない価格で合意する」ことが可能となるため、コスト面での恩恵は非常に大きいといえます。

ただし、「仲介手数料が不要=すべて自分でやらなければならない」ことも意味しています。不動産会社が担っていた価格査定、契約条件の調整、重要事項の説明、契約書類の作成なども、当事者で進めなければなりません。そのため、費用を節約できる反面、専門的な知識や情報収集が必要になります。

価格設定の自由度が高い ― 柔軟に合意できるが、税務面には注意

個人間売買では、不動産の売買価格を当事者同士で自由に設定できます。不動産会社が介在する一般の売買では、市場価格や査定価格をもとに価格が決まりますが、個人間の場合、こうした制約がなく、「多少安く譲りたい」「将来の修繕費を考慮して価格を抑えたい」など、柔軟な取引が可能です。

たとえば、親が相続した土地を子に売却する場合、「市場価格よりも2割ほど低い金額で譲る」といったことも可能です。このような取引は、お互いの意向を反映しやすいという意味で非常に有利に働きます。

しかし、注意が必要なのは**「価格が市場相場とかけ離れている場合、税務署から『贈与』とみなされることがある」**点です。特に、親族間の取引では不自然に安い価格が設定されていると、形式は「売買」でも実質は「贈与」と判断され、贈与税が課税される可能性があります。こうした税務上のリスクを回避するためには、売買価格の合理性を示せるように、「不動産の固定資産税評価額」や「近隣相場の売買事例」などを参考にすることが重要です。

また、買主が住宅ローンを利用する場合、金融機関は「不自然に安すぎる価格の売買」については融資の対象外とする傾向が強く、不動産の実勢価格に近い金額で契約することが求められるという現実的な面もあります。

口約束はトラブルのもと ― 契約書と登記は必ず専門家の手で

信頼関係のある間柄での売買だからこそ、「書面はいらない」「とりあえず口約束で」という考えに陥りがちです。しかし、不動産の売買は高額で、法律的な責任が極めて重い取引であることを忘れてはいけません。将来的なトラブルを防ぐためには、必ず契約書を作成し、登記を正しく行う必要があります。

特に相続不動産では、「誰が売主になれるのか」が不明確な場合もあります。たとえば、登記名義が被相続人のままであるにもかかわらず、相続人の一人が勝手に売買契約を結んでしまったケースでは、後に他の相続人から訴訟を起こされるリスクもあります。契約書の不備や、権利関係の未整理は、数年後に重大な法的問題へと発展する可能性をはらんでいます。

また、不動産売買に関する契約書は、一般の契約書と異なり、法務的に必要な条項が多数存在します。たとえば、「契約不適合責任」「固定資産税の清算方法」「引渡し日と登記申請のタイミング」「公租公課の負担区分」など、明確にしておくべき内容が多く含まれています。こうした契約書は、インターネットの雛形では不十分なことが多く、司法書士などの専門家によるチェック・作成が不可欠です。

さらに、契約締結後には、不動産の所有権移転登記を行わなければ法的には買主に所有権が移りません。登記を怠ると、第三者に対抗できず、最悪の場合、登記を先に済ませた第三者に権利を奪われる可能性すらあります。

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2 相続登記を済ませてから売買を

売却前に相続登記が必要な理由 ― 名義が変わっていなければ売れない

相続した不動産を売却するためには、まず**「名義を自分に変更する登記=相続登記」**を済ませておく必要があります。これは不動産売買における大前提です。なぜなら、法務局の登記簿に記載されている所有者が“被相続人(亡くなった方)”のままでは、誰もその不動産を「正式に売主として売却する」ことができないからです。

仮に、相続登記をしないまま買主との契約を進めてしまった場合、契約書上では売買が成立していたとしても、所有権移転登記を完了できないため、法的には買主に所有権を移すことができず、契約不履行とみなされる恐れがあります。その結果、損害賠償請求や契約の解除など、思わぬトラブルに発展するケースもあります。

また、買主が住宅ローンを利用する場合、金融機関は登記簿の名義と売主が一致していることを厳格にチェックします。相続登記が済んでいなければ、融資が下りず、契約自体が無効となってしまうおそれもあるため、「相続登記を済ませてから売買へ進む」という流れは、取引の安全を守るうえで不可欠なステップなのです。

複数の相続人がいる場合は「遺産分割協議」が不可欠

相続人が一人だけの場合は比較的スムーズに手続きが進みますが、相続人が複数いる場合には、「誰が不動産を相続するのか」をまずはっきりと決める必要があります。そのために行うのが**「遺産分割協議」**です。

遺産分割協議では、相続人全員が参加し、誰がどの財産を引き継ぐかを話し合い、合意のうえで「遺産分割協議書」を作成します。不動産を売却するには、その不動産を誰か1人の名義に確定させる必要があるため、「売る」ことを前提にしていたとしても、まずは誰がその不動産を相続するのかを合意しなければなりません。

重要なのは、相続人のうち誰か1人でも同意していないと、相続登記はできないという点です。つまり、法定相続分どおりに進める場合でも、全員の署名・押印と印鑑証明書が必要になります。「他の兄弟に無断で売ってしまう」「自分だけで手続きできると思っていた」という誤解は後のトラブルのもとです。

また、遺産分割協議で得た書類には一定の法的形式が必要です。自分で書いたメモや口頭の同意では登記はできませんので、司法書士などの専門家によって、法務局に受理される形式で作成しておくことが大切です。

登記は「手続き」ではなく「法的効果をもつ権利の保全」

相続登記は、ただの形式的な届け出ではなく、不動産という大きな資産に対する「権利の保全」を行うための極めて重要な手続きです。実際、日本各地で「登記がされないまま何十年も放置された不動産」が数多く存在し、これが「所有者不明土地問題」として社会的にも大きな課題になっています。

2024年4月からは、相続登記の義務化が開始され、相続があったことを知ってから3年以内に相続登記を行わなければ、過料(罰金)が科される可能性があります。つまり、「いつかやろう」と思って放置していた相続登記が、将来的には法的リスクになりかねないということです。

さらに、売却を視野に入れている場合は、「急いで売りたいときに限って登記が終わっていない」ことで、チャンスを逃すケースも多く見受けられます。買主が見つかっても、相続登記に1か月以上かかるようであれば、その間に取引が破談になる可能性もあります。売却を検討し始めた段階で、すぐに相続登記に着手しておくことが、タイミングを逃さない重要なポイントです。

登記申請は専門家に任せることで安心・確実に進められる

登記手続きは、一見書類を集めて法務局に提出するだけのように思われがちですが、実際には「登記原因の特定」「必要書類の整備」「添付情報の確認」「申請書の作成」など、高度な法律知識と不備のない実務対応が求められる作業です。

とくに、遺産分割協議が関わる相続登記では、誤字や記載ミスひとつで法務局から補正指示(訂正命令)が出ることもあり、登記が大幅に遅れる原因となります。また、登記に必要な添付書類(戸籍一式、住民票、印鑑証明書など)の取得や確認も煩雑です。慣れない一般の方にとっては、かなりの時間と労力がかかるのが実情です。

こうした手続きをスムーズかつ確実に進めるには、やはり相続・登記のプロである司法書士に依頼するのが最も安心な方法です。専門家であれば、書類収集から協議書の作成、申請まで一括で対応できるため、手続きのミスを防ぎながら、必要なタイミングに合わせて売買へと進めることができます。

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3 買主が住宅ローンを利用するなら専門家の関与が必須

個人間売買に対する金融機関の姿勢は「慎重」そのもの

相続不動産の売却先が親族や知人であっても、買主がその購入資金として住宅ローンを利用したいと考えるケースは非常に多く見られます。住宅は高額な資産であるため、現金一括での購入が難しいのは当然のことです。しかし、実はこの「住宅ローンの利用」という場面において、個人間売買にはひとつ大きなハードルが存在します。

それは、多くの金融機関が個人間売買に対して非常に慎重な態度をとっているという点です。なぜなら、個人間売買では「不動産会社という第三者のチェック機能が働かない」ため、売買価格や契約内容、物件状況の正確性が担保されず、不適切な取引が行われるリスクが高いとみなされているからです。

特に銀行などの金融機関では、住宅ローンの実行条件として「司法書士などの法律専門家が契約書の作成や登記手続きを行うこと」を明文化していることも少なくありません。売買契約書の形式や記載内容が曖昧であったり、登記上の名義や物件情報に不整合があった場合、融資審査が否決されることも珍しくないのです。

融資実行のためには登記と契約の「信頼性」が不可欠

住宅ローンの融資を実行する金融機関は、不動産に抵当権(担保権)を設定することで貸付金の回収リスクを抑えています。つまり、ローンが返済されなくなったときには、その不動産を競売にかけることで債権を回収することができるのです。したがって、不動産の登記が確実に実行されること、抵当権の設定が間違いなく行われることが、金融機関にとっては非常に重要になります。

ところが、個人間売買では登記手続きが当事者任せになっているケースが多く、仮に契約が結ばれていたとしても、登記の内容が正確でない、登記申請が遅れる、契約書に法的瑕疵がある、といった問題があれば、金融機関は「融資の安全性に問題あり」と判断し、融資を見送ることがあります。

加えて、買主がローンを利用するためには、金融機関に対して「売買契約書」「重要事項説明書」「登記簿謄本(全部事項証明書)」などの提出が求められます。これらの書類の正確性・整合性・法的有効性を裏付けるのが、司法書士をはじめとする宅地建物取引士など専門家の役割です。契約書の条項一つ、印紙の貼り方ひとつが問題となり、融資が延期または取りやめになることもあるのが実情です。

司法書士が関与することで実現する「信頼される取引」

こうした背景から、個人間売買で住宅ローンを利用する際には、司法書士などの専門家が売買契約書の作成や登記申請を行うことが、実務上ほぼ必須といえます。金融機関からすれば、第三者である法律の専門家が関与していれば、取引が適正に行われ、書類にも信頼性があると判断するため、安心して融資を行うことができるのです。

また、司法書士は、登記申請だけでなく、抵当権設定登記や所有権移転登記に必要な書類一式を、金融機関や買主・売主の間で調整しながら手配します。これにより、買主が安心して住宅ローンの審査・契約・実行に進むことができる環境を整えることができるのです。

さらに、専門家の関与は買主だけでなく売主にとってもメリットがあります。個人間売買では、「本当にお金が支払われるのか」「所有権は確実に移るのか」「売却後にトラブルが起きないか」といった不安を抱えがちですが、司法書士が中立的な立場で登記と契約を管理することで、双方が安心して取引を終えることができます。

より安全でスムーズな売買を実現するための必須ステップ

現代の不動産取引において、「専門家の関与」は贅沢ではなく、むしろ最低限の安心を確保するために必要不可欠な存在となっています。特に住宅ローンの利用を前提とするならば、「契約書を正しく作ること」「登記を確実に行うこと」「抵当権を正確に設定すること」はすべて密接に関係しており、どれか一つでも欠けると取引全体が成立しないリスクすらあります。

住宅ローンという金融機関を巻き込んだ大きな取引を、安全に、確実に実行するためには、信頼できる司法書士に相談しながら、契約と登記の一連の流れを専門家のサポートのもとで進めることが最善の選択肢です。特に個人間売買のように自由度が高い取引こそ、専門性と法的正確性がより強く求められるのです。

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