個人同士で不動産を売買するときに知ってほしいことを司法書士がこっそり教えます!
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個人間売買の特徴とメリット・デメリット

■ 個人間売買とは?

「個人間売買」とは、不動産の売主と買主が、不動産会社などの仲介業者を通さずに、直接交渉を行って売買契約を結ぶ取引形態のことをいいます。いわば、“当事者同士だけ”で行う不動産の売買です。

この形態は、決して特殊なものではなく、実際には身近なところで多く行われています。たとえば、親が住んでいた家を子どもが買い取る場合や、兄弟姉妹で共有していた土地の持分を一方が買い取るケース、あるいは親しい知人から土地や空き家を譲り受けるようなケースなどです。

不動産会社を挟まずに済むため、手間が省けると思われがちですが、実際には契約書の作成、代金の支払い方法、登記手続き、税金の対応など、考慮しなければならないことが多く、決して“簡単”とは言えません。ただし、正しい知識と準備があれば、安全に取引を完結することは十分に可能です。

■ 個人間売買のメリット

仲介手数料がかからない
 不動産会社を利用すると、売買金額の3%+6万円(別途消費税)が仲介手数料としてかかります。たとえば2,000万円の物件を売買する場合、約70万円程度の手数料が発生しますが、個人間売買ではこれが不要となり、売主・買主の双方にとって費用的なメリットがあります。

スムーズな意思疎通が可能
 売主と買主が直接やりとりするため、条件面での調整がしやすくなります。引き渡しの時期、代金の分割払い、附属設備の取り扱いなど、柔軟な合意ができるのは、信頼関係のある間柄ならではの利点です。

売却の意図や背景が伝えやすい
 たとえば「この家は祖父の代から住んでいた」「この土地には思い出がある」といった背景を、直接伝えることができるため、物件に対する理解が深まり、納得感を持って取引を進めることができます。

■ 個人間売買のデメリット

法的リスクを抱える可能性がある
 専門家のチェックを受けずに契約書を作成した場合、内容に不備があると、後々「言った・言わない」の争いになる可能性があります。特に瑕疵担保責任(売買後に物件に問題が見つかったときの責任)や、境界トラブル、越境などが発覚した場合に、どちらがどこまで責任を負うかが曖昧なままだと、大きな紛争に発展することもあります。

不動産の法的・物理的状況を正確に把握しにくい
 不動産業者が関与する場合には、建物の増改築履歴や法令違反の有無、道路付けや接道義務の確認などが行われますが、個人間売買ではそうした調査が十分になされないまま契約に進んでしまうことがあります。結果として、「建ぺい率・容積率違反があった」「実は再建築できない土地だった」といった問題に後から気づくケースも少なくありません。

税金や登記の対応が複雑になりやすい
 不動産の売買には、譲渡所得税(売主側)、不動産取得税(買主側)などの税務対応が不可欠です。また、売買契約が成立しても、登記をしなければ所有権は法的に認められません。これらの手続きを当事者のみで正確に行うのは非常に困難であり、結果として手続きミスや申告漏れが生じ、後から多額の追徴課税を受けるリスクもあります。

金融機関からの融資が難しくなる場合も
 買主が住宅ローンを利用したい場合、金融機関によっては「個人間売買では融資不可」とするところもあります。これは不動産会社の調査・説明責任がないため、物件の適正評価が困難になるという理由からです。そのため、事前にローン利用の可否を金融機関に確認しておくことが重要です。

個人間売買は、費用の削減や信頼関係を重視した柔軟な取引が可能である反面、専門的な知識を要する場面が多く、事前の準備と確認が不可欠です。特に不動産は一度取引をしてしまうと、簡単に元に戻すことができないため、「知らなかった」「気づかなかった」では済まされない問題も起こり得ます。

そのため、個人間での売買を検討されている方は、少なくとも契約書のチェックや登記手続き、税務の確認などについて、司法書士などの専門家の助言を受けることが、結果的に安心・安全な取引につながります。

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個人間売買で注意すべき法律・登記・税務のポイント

不動産の個人間売買は、手間やコストを省くことができる一方で、「手続きの正確さ」が非常に重要になります。法律的にも、税務的にも、不動産は専門性が高く、ちょっとした手続きの誤りが大きな不利益を招くこともあります。ここでは、個人間で売買を行う際に特に注意しておきたい、法律・登記・税務の基本的なポイントについて解説していきます。

■ 売買契約書の作成とその重要性

□ 口約束ではなく書面での契約を

法律上、売買契約は口頭でも成立しますが、不動産取引では絶対に「契約書」の作成が必要です。なぜなら、不動産は高額かつ長期的な資産であり、契約の内容を明確にしておかないと、将来、トラブルに発展するリスクが非常に高いからです。

実際、後になって「そんなことは聞いていない」「支払方法が違う」「引き渡しの時期に関する認識が違っていた」といった食い違いから、紛争になるケースも少なくありません。契約書は、当事者双方の合意内容を客観的に残す重要な証拠となります。

□ 契約書に記載すべき主な項目

売買代金の金額と支払方法(現金一括・分割など)

物件の所在地・登記簿上の情報

引き渡し日と引き渡し方法

瑕疵(かし)担保責任や契約不適合責任に関する規定

固定資産税・都市計画税の精算方法

付属設備(エアコンや給湯器など)の取扱い

解除条項や違約金の取り決め

特に最近では「契約不適合責任」という新しい概念が民法改正により導入され、売主は、買主が期待する状態で物件を引き渡せなかった場合、一定の責任を負うことになります。これは個人間売買でも同様に適用されますので、必ず専門家のチェックを受けた契約書を使用しましょう。

■ 所有権移転登記の必要性とその手続き

登記をしてはじめて「正式な所有者」となる

不動産の売買で「代金を支払った」「契約書を取り交わした」だけでは、法的にはまだ所有者になったことにはなりません。日本の不動産制度では、所有権を第三者に対抗するためには「登記」が必要です。登記とは、法務局に対して不動産の権利を公的に記録する制度であり、これによって初めて、その不動産が誰のものであるかが明らかになります。

個人間売買の場合、この登記手続きも当事者で行うことになりますが、必要書類の収集、記載内容の確認、登録免許税の計算など、多くの専門的な知識が求められます。

登記手続きの主な流れ

売買契約の締結

登記原因証明情報(売買契約を証明する書類)の作成

登記申請書の作成

登記に必要な添付書類の収集(印鑑証明書・住民票・固定資産評価証明書など)

登録免許税の納付

法務局への登記申請

司法書士に依頼すれば、これら一連の手続きを正確に行うことができ、書類不備や登記ミスによるトラブルも回避できます。特に、相続や贈与が絡む複雑な案件では、個人での対応が極めて難しいため、専門家の関与が不可欠です。

■ 税務上の注意点:知らなかったでは済まない税の知識

不動産売買では、売主・買主の両方に税金が関係してきます。個人間売買でも、税法上は一般の売買と同様に取り扱われますので、以下のポイントは必ず押さえておく必要があります。

□ 売主にかかる「譲渡所得税」

売主が不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して譲渡所得税が課税されます。この税は、所得税と住民税の合計で、保有期間が5年以下の「短期譲渡所得」と5年超の「長期譲渡所得」で税率が異なります。

また、自宅を売却する場合には「3,000万円の特別控除」などの特例が使えることもありますが、要件が厳格に定められており、親族間売買では適用できないケースも多いため、事前に税理士や司法書士に確認しておくことが大切です。

□ 買主にかかる「不動産取得税」

買主が不動産を取得すると、都道府県から「不動産取得税」の納税通知書が届きます。これは取得時の1回限りの税金で、固定資産税評価額を基に課税されます。ただし、一定の要件を満たせば軽減措置が適用される場合もあります(例:住宅用地の取得など)。

□ 贈与と見なされるリスク

親族間で著しく安い価格で売買した場合や、名義変更に対して対価の授受がなかった場合には、税務署から「贈与」と判断され、贈与税が課税される可能性があります。贈与税は非常に税率が高く、高額の課税となるケースもあるため、「安くしたつもりが、かえって高くついた」ということにもなりかねません。

不動産の税金は、時期や法改正によっても変動するため、常に最新の情報に基づいて判断する必要があります。不明確な場合には、「正確でない可能性がある」という前提で、専門家に必ず確認することをおすすめします。

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専門家に相談するタイミングとポイント

不動産の個人間売買では、契約書の作成、登記手続き、税務申告など、専門的な対応が求められる場面が数多くあります。法律や税金、不動産のルールは一般の方にとってはなじみが薄く、ひとつ判断を誤るだけで、金銭的損失や法的トラブルに発展することもあり得ます。

そのため、取引を進めるうえで「どのタイミングで、誰に相談すべきか」を見極めることが、個人間売買を成功させる大きな鍵となります。この章では、相談すべき専門家とその役割、そして適切な相談タイミングについて詳しくご紹介します。

■ 「すべて自分でやる」は本当に得なのか?

個人間売買を選ぶ最大の理由は、「コストを抑えたい」という意識が大きいかもしれません。不動産会社を介さないことで仲介手数料を削減できるのは確かに大きなメリットですが、だからといって、契約書の作成から登記、税金の対応まですべてを自己判断で行おうとするのは、非常にリスクが高い選択です。

不動産取引は法律行為であり、一度契約・登記が完了すれば原則として元には戻せません。「間違っていたからやり直し」は基本的に認められず、最悪の場合は訴訟や多額の損害賠償につながることもあります。

よくある失敗例としては――

登記内容に誤記があったため、法務局で受理されなかった

契約書の条文が不完全で、修正交渉がこじれて破談になった

税務署から「贈与とみなす」と指摘され、高額の贈与税が課税された

などが挙げられます。

これらのリスクを回避し、確実に手続きを進めるためにも、要所要所で専門家のサポートを受けることが結果的には「安心」であり「コストパフォーマンスの良い選択」なのです。

■ 司法書士兼宅地建物取引士に相談するメリット

不動産の個人間売買において最も信頼できる専門家のひとりが「司法書士兼宅地建物取引士」です。この2つの国家資格を有していることで、登記のプロフェッショナルであると同時に、不動産取引の実務・契約内容についても深い理解があります。

□ 司法書士の主な役割

所有権移転登記の申請手続きの代理

売買契約書、登記原因証明情報などの作成・確認

必要書類の案内と確認(印鑑証明、住民票など)

登録免許税の計算・納付代行

相続や持分移転を伴う複雑な案件への対応

□ 宅地建物取引士としての視点

司法書士が宅建士の資格も有していれば、以下のような点でも的確なアドバイスが可能になります。

不動産の権利関係や法的制限(建築制限、用途地域など)の確認

境界・越境問題や再建築可否などの調査ポイントの把握

価格の妥当性や近隣相場の概算把握(※価格査定そのものは別の評価機関による)

つまり、単なる書類作成だけでなく、不動産そのものの状況や、取引に潜む法的リスクを包括的に把握し、実務として正しく導けるのが「司法書士兼宅建士」なのです。

■ 専門家に相談すべき具体的なタイミングとその理由

① 物件の売買を検討し始めたとき

 まずは相談だけでも構いません。どんな手続きが必要になるのか、どんなリスクがあるのか、価格設定に法的な問題はないかなど、初期段階でのアドバイスがその後の流れを大きく左右します。

② 契約書を作成する前

 ネットにある契約書の「ひな形」をそのまま使うと、物件の個別事情に合わず、重大な抜け漏れが起こることもあります。契約不適合責任や負担付売買の条件など、専門家による確認が不可欠です。

登記手続きを行う段階

 登記には法的に厳密な書類作成が求められます。たとえば売主が高齢者で意思能力に疑義がある場合や、相続が絡む場合などは、特に慎重な対応が必要です。書類の不備や不正確な登記は、数年後にトラブルの火種になることもあります。

④ 税務上の不安があるとき

 「この取引、贈与にならない?」「売却益には税金がかかる?」といった疑問があるときは、早めに相談することで、納税リスクを事前に回避できます。特に親族間売買では注意が必要です。

■ 当事務所の「オーダーメイド対応」でさらに安心を

当事務所では、個人間売買を希望されるお客様一人ひとりの状況を丁寧にヒアリングし、その方の立場・目的・ご家族の事情などに応じた「オーダーメイド型のサポート」を行っております。

たとえば――

「兄弟で共有している土地を自分名義にしたい」

「親の持ち家を買い取る代わりに相続の精算も考えたい」

「贈与ではなく売買にしたいが、価格設定が心配」

といった複雑な背景にも、法律・登記・税務の三方向からアドバイスし、最適な方法をご提案しています。ご相談だけでも歓迎ですので、「不動産のことを安心して話せる相手がほしい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

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