名古屋で個人間の不動産売買をする方にお伝えしたいことがあります。
ご参考にしてみてください。
ごとう司法書士事務所
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司法書士が伝えたい3つのこと!
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1

信頼関係がある相手との取引だからこそ「契約書」が大切です

不動産の個人間売買は、親子・兄弟姉妹・親戚・友人・知人など、もともと信頼関係のある相手とのあいだで行われることがほとんどです。そのため、「うちの場合は揉めることなんてないから大丈夫」「お互いに納得してるから、書面まではいらない」と思われる方も少なくありません。実際、名古屋市内でもそのようなスタンスで取引を進める方が多くいらっしゃいます。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。信頼関係がある相手との取引こそ、契約書をきちんと作っておくことが重要なのです。

その理由は、大きく分けて以下の3つです。

①「今は信頼関係があっても、将来はどうなるかわからない」

たとえば、親が子どもにマイホームを売却する場合、当事者同士は「形式的なことは気にしない」という気持ちかもしれません。しかし、5年後、10年後に状況が変わることはよくあります。親が亡くなった後に他の兄弟姉妹が「なぜあの家だけ特別に譲られたのか」と疑問を持ったり、親族の間で相続に関するトラブルが発生したりすることがあります。契約書がなければ、きちんとした説明ができず、結果的に身内同士の争いに発展することもあるのです。

また、取引当事者の一方が認知症を発症したり、亡くなったりした場合、「本当に売買の意思があったのか?」「お金は支払われたのか?」といった疑念が周囲に生まれやすくなります。契約書があるだけで、こうした後々のトラブルを大きく防ぐことができます。

② 口約束では、法的に不十分。売買契約は“証拠”が命

不動産の売買は、金額の大小にかかわらず、**法律上の「契約行為」**です。どれだけ親しい間柄でも、売買代金の額、支払い方法、引渡し時期、登記義務、固定資産税の清算、境界の確認など、細かな条件を明確にしなければ、何かあったときに責任の所在が曖昧になります。

たとえば、「1000万円で売ると口頭で合意していたのに、実際には500万円しか払っていない」と後から主張された場合、契約書がなければ立証が困難です。これは、当事者の意思が食い違っていたのか、記憶があいまいになっていたのか、あるいは後から感情的になったのか、理由はさまざまですが、**事実を証明する唯一の手段は「文書による記録」**です。

司法書士の立場から見ていても、「最初に契約書を作っていれば、ここまで揉めることはなかったのに……」というケースは決して珍しくありません。

③ 税務署は「実質」を見ます。価格設定や取引の実態も記録が必要

特に親族間で不動産を売買する場合には、価格設定が市場価格とかけ離れていることがあります。たとえば、「子どもに土地を100万円で売った」という場合、本来その土地が路線価や固定資産評価額で500万円の価値があるのであれば、その差額400万円が「贈与」とみなされる可能性があります。

贈与と見なされると、「贈与税」の対象となり、税率によっては高額な税負担が発生することもあります。これを避けるためには、価格の正当性を証明する資料(不動産評価書など)や、売買契約書で取引の実態を明らかにすることが必要です。

契約書の中で、適正な価格、支払い方法、売買の動機などを明記しておくことで、税務調査が入った場合でも、説明責任を果たしやすくなります。

◎「関係性」と「契約」は別物。むしろ誠実な人ほど契約を大切にしています

本当に信頼できる相手との取引だからこそ、「きちんと書面を作って、形式的にも問題がない状態にしておきましょう」と声をかけるのは、お互いへの誠実さの表れです。書面に残すことで、相手を疑っているということではなく、「今後のトラブルを未然に防ぐために、しっかり備えておきたい」という大人同士の責任ある判断といえるでしょう。

また、契約書はただの形式的な書類ではなく、売主・買主の権利義務を対等に整理し、安心して取引を完了させるための「安全装置」です。名古屋市内でも、過去にトラブルを経験された方ほど、次回からは最初に契約書の作成を希望される傾向にあります。

このように、個人間での不動産売買においては、「信頼関係があるから契約書は不要」ではなく、「信頼関係があるからこそ契約書をきちんと作るべき」なのです。とくに不動産という高額かつ長期にわたる資産の移転に関しては、感情よりも法的な備えが将来の安心につながります。

契約書の作成に不安がある方、何を書けばよいか分からない方は、ぜひ一度専門家に相談してみてください。司法書士は、法的に有効な契約書の作成と確認を通じて、あなたの大切な取引を法的にサポートすることができます。

Point
2

登記手続きは「名義変更」だけではありません

不動産の個人間売買に関するご相談を受けていると、多くの方がこうおっしゃいます――
「売買契約が終わったから、あとは名義を変えるだけですよね?」
登記って、法務局に届け出れば自動的に変わるんですよね?」

このようなご質問はとても多いのですが、実際のところ、不動産登記は単に「名義を変更する」というだけの作業ではありません。
登記は法的手続きのひとつであり、不動産の所有権を正式に移転するための非常に重要なプロセスです。そしてその過程には、多くの専門的な確認事項や書類の準備が伴います。

◆ 所有権移転登記をしなければ、法的に“所有者”とは認められない

まず押さえておきたいのは、売買契約を交わしただけでは、不動産の名義(登記簿上の所有者)は変わらないという点です。法務局で所有権移転登記の申請が受理されて初めて、正式な所有者として第三者に対抗(主張)することができます。

たとえば、知人から不動産を購入し、代金の支払いも完了しているにもかかわらず、登記をしていなかった場合、その知人が別の第三者に二重売買して登記を先に済ませてしまったら――登記簿上では後から買った人が「正式な所有者」として扱われることになります。
つまり、登記をしていないと、せっかく買った不動産の権利を法的に守ることができないのです。

登記のためには、実に多くの書類と知識が必要です

個人間売買で登記手続きを行う際には、以下のような書類が必要になります:

売買契約書(内容が正確で法的に有効なもの)

登記申請書(法務局に提出する専用書式)

登記識別情報(売主の登記済証、いわゆる“権利証”)

売主の印鑑証明書(発行後3か月以内のもの)

買主の住民票

固定資産評価証明書(名古屋市役所で取得)

必要に応じて:委任状、本人確認資料、相続関係説明図 など

さらに、登記には**登録免許税(国に支払う税金)**が必要で、これは原則として「不動産の固定資産税評価額の2%(※売買の場合)」で計算されます。金額の算定を間違えると、登記申請が受理されなかったり、修正の手間が生じたりするため、非常に注意が必要です。

また、書類に不備があったり、申請内容に誤りがあると、法務局から補正(修正)を求められ、再提出を迫られるケースも少なくありません。

◆ 名古屋市特有の登記に関する注意点とは?

名古屋市内の不動産は、地域によっては都市計画区域・市街化調整区域・再建築不可地域など、特別な法規制がかかっている場合があります。
こうした地域にある土地・建物を売買する場合は、登記の前に現地の利用制限や建築の可否などを調べておく必要があります。

また、古い住宅や空き家の場合、「登記簿と実際の建物の構造が違っている」「建物がすでに取り壊されているのに、登記上は残っている」といったケースも多く見受けられます。このような場合、先に建物の滅失登記や更正登記といった手続きが必要になることもあり、単なる「名義変更」では済まされない問題が発生するのです。

加えて、名古屋市の一部では、地番(登記上の土地の番号)と住居表示(住所)が一致しないケースが多く、法務局の申請書に正確な「地番」を記載しなければ、受付されない可能性もあります。こうした地域特性を知らないまま手続きを進めると、想像以上に時間と手間がかかってしまうこともあります。

登記は「事後処理」ではなく「契約と一体のプロセス」

個人間売買においては、「契約書の作成」「代金の授受」「登記申請」がバラバラに考えられがちですが、実はこれらはすべて一連の流れとして整理されるべきプロセスです。

たとえば、売買契約書の内容が曖昧だったために、登記時の説明がうまくいかず、登記原因が特定できないといったトラブルも起こります。逆に、契約書の段階で登記の内容や時期を明記しておけば、手続きが非常にスムーズに進むという利点もあります。

司法書士は、このように登記の専門家として、契約から登記完了までを一貫してチェック・代理申請することができます。また、売主・買主双方が安心して取引を進められるよう、公正中立な立場からサポートを行うことができるのも、司法書士の大きな役割です。

◆ “たかが名義変更”が、のちのトラブルを招くことも

名義変更という言葉はシンプルに聞こえるかもしれませんが、その裏側には法的な所有権の移転、税務申告、将来的な相続への影響など、複数の要素が複雑に絡んでいます。

登記がされていなかったために、売買したはずの不動産が他人の名義のままだった

名義変更後に、過去の所有者の債務が発覚した

不動産の一部が未登記だったために、引渡し後にトラブルになった

これらはすべて、名古屋市内でも実際にご相談を受けた事例です。
その多くが、「登記の重要性を軽視していたこと」に起因しているのが実情です。

不動産の登記手続きは、専門的な知識と正確な実務処理が求められる分野です。個人間での取引であっても、また親族や信頼できる相手であっても、“簡単そうに見える”名義変更ほど慎重に、丁寧に行うことが大切です。

司法書士にご相談いただければ、契約内容の確認から、必要書類の案内、登記申請の代理、税務的なアドバイスまで、一貫してサポートすることができます。
安心して不動産の取引を完了させるためにも、登記は「ただの手続き」と考えず、取引全体の信頼性を支える“最後の砦”として位置づけていただければと思います。

Point
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税務上のリスクを軽視してはいけません

不動産の個人間売買では、「親子や兄弟の間だから問題ない」「知人同士でお金のやり取りも済んだので、それで完了」と思われる方が多くいらっしゃいます。しかし実際には、契約内容や金額の設定方法によっては、思いもよらぬ“税務リスク”が生じる可能性があるということをぜひ知っておいていただきたいのです。

特に名古屋のような都市部では、土地の評価額が高くなる傾向があり、売買価格と実勢価格、または固定資産評価額との「ズレ」が生じやすくなっています。この“ズレ”こそが、税務上の問題につながる大きなポイントです。

◆ 税務署は「売買契約書の金額」より「実態」を見ます

たとえば、ある親が子どもに自宅を売却するケースで、実際の市場価格が2,000万円相当であるにもかかわらず、家族間の話し合いで「500万円でいいよ」といったやり取りをして契約した場合、その差額1,500万円について、税務署は「贈与」と判断する可能性があります。

売買は民法上の契約行為ですが、その価格が著しく相場より低い場合、「形式は売買でも、実質は贈与」と見なされ、贈与税の対象になります。贈与税は、相続税と同様に累進課税であり、金額によっては数百万円単位の税金が課されることもあります。

また、売買契約書に価格や支払条件が不明確に記載されていると、税務署の判断で「売買としての実態がない」とされることもあります。このようなケースでは、契約そのものの信ぴょう性が問われることになり、結果的に予期せぬ課税が行われる可能性もあるのです。

◆ 譲渡所得税・不動産取得税・登録免許税にも注意が必要

個人間売買には、贈与税以外にもいくつかの税金が関係してきます。特に以下の3つは、売主・買主の双方に関係する重要な税目です。

【1】譲渡所得税(売主側)

売主が不動産を売って利益を得た場合には、その利益に対して所得税と住民税がかかります。これを譲渡所得税と呼びます。
「個人間売買だから申告しなくても大丈夫」と思っていると、後から税務署に指摘され、延滞税や加算税が課されることもあります。

譲渡所得は、「売却金額 -(取得費+譲渡費用)」で計算されますが、取得費(買ったときの価格や、リフォームなどの費用)を証明できないと、一律で5%しか認められないケースもあります。
結果として、想定以上の譲渡所得が計算され、高額な課税になることがあります。

【2】不動産取得税(買主側)

買主は、不動産を取得したときに、都道府県から**「不動産取得税」**の納税通知書が届きます。
これは売買価格にかかわらず、原則として「固定資産評価額」に基づいて計算されます。名古屋市ではこの評価額が高めに設定されている地域も多く、意外と高額になることがあります。

なお、住宅用地や一定の要件を満たす建物であれば軽減措置もありますが、これを知らずに放置してしまうと、本来減額されるはずの税金をそのまま納付してしまうことになります。

【3】登録免許税(登記時)

登記を行う際には、所有権移転登記にかかる「登録免許税」を納めなければなりません。
この税金も固定資産評価額に基づいて算出され、売買の場合は原則**評価額の2%**です。たとえば土地の評価額が1,500万円であれば、登録免許税は30万円にもなります。
意外と見落とされがちですが、登記費用として重要な経費です。

◆ 名古屋特有の注意点:評価額のズレと都市部価格の落とし穴

名古屋市内は、区によって地価や評価額が大きく異なります。中区・東区・千種区などの人気エリアでは、固定資産税評価額が高めに設定されているケースが多く、相場より高い税金が発生する可能性があります。

逆に、守山区や南区など、近年再開発が進んでいるエリアでは、市場価格が上昇しているにもかかわらず、評価額がそれに追いついていないケースもあります。このような地域では、「評価額が安いから課税も少ない」と安心していると、売却益が大きくなってしまい、譲渡所得税の対象になることもあるため注意が必要です。

◆ 税務リスクは「発生してから」では手遅れになることも

税金に関する相談でよくあるのは、「すでに契約も登記も済んだが、税務署から手紙が来て慌てている」というケースです。
しかし、契約書や登記内容が確定してしまっている以上、取引後に遡って修正することは非常に難しいのが現実です。
また、税務調査が入った場合、過去数年分にわたって課税・追徴されることもあり、心理的な負担も大きくなります。

だからこそ、税務上のリスクは**“事前に備えること”が何よりも重要**です。司法書士や税理士といった専門家に事前に相談し、適正な価格設定や契約書の内容、申告の準備を進めておくことで、将来の不安を大幅に軽減することができます。

個人間売買は、親しい間柄だからこそ「つい簡略化してしまいがち」ですが、税務署はそうした事情を考慮してくれるわけではありません。
不動産は金額が大きいからこそ、税金の影響もまた大きいということを、ぜひ意識していただきたいと思います。

安心して売買を終え、その後の人生を穏やかに過ごすためにも、「税金」のことを最初からきちんと考える――その姿勢が、個人間不動産取引において最も重要な備えとなります。

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