近年は、インターネット上で「不動産売買契約書のひな形」や「AIで作成した契約書」を簡単に利用できるようになりました。
特に名古屋市では、親族間売買、知人同士の売買、相続した空き家の売却などにおいて、「仲介会社を通さず個人間で売買したい」という相談が増えています。
実際、個人間売買そのものは違法ではありませんし、仲介手数料を抑えられるというメリットもあります。
しかし、不動産売買は、単に契約書を作れば終わるものではありません。
不動産の権利関係、住宅ローン、相続登記、境界、税務、契約不適合責任、固定資産税の精算、農地法、接道、建築基準法、登記原因、本人確認など、非常に多くの専門分野が関係します。
最近では、「AIに契約書を作ってもらったので安心だと思っていた」「ネットの書式を使っただけで問題ないと思っていた」という方が、売買後に大きなトラブルに発展してしまうケースも少なくありません。
特に高齢化が進む名古屋周辺では、相続不動産や空き家を個人間で売却するケースが増えており、書類だけでは見抜けない問題が顕在化しやすくなっています。
今回は、司法書士兼宅地建物取引士の立場から、「書式やAIを利用する不動産売買の落とし穴」について、名古屋の不動産事情も踏まえながら、わかりやすく解説します。