「日本に長く住んでいる友人から、住んでいるマンションをそのまま買い取りたいと相談された」「同じ国の出身者同士で、不動産会社を通さずに家を売り買いしたい」――名古屋で司法書士・宅地建物取引士として相談をお受けしていると、外国籍の方が当事者となる「個人間売買」のご相談が、年々確実に増えていることを実感します。
それもそのはずで、名古屋市に住民登録をしている外国籍の方は2025年末で約11万人と3年連続で過去最多を更新し、いまや市民の21人に1人が外国籍という時代です。永住者だけでも3万人を超え、日本で家を「買う」「売る」当事者として外国籍の方が登場するのは、ごく自然なことになりました。
ところが、外国籍の方が当事者になる売買には、日本人同士の取引にはない独特のつまずきどころがあります。仲介会社が入らない個人間売買では、それを誰も教えてくれないまま決済の日を迎えてしまうことも。この記事では、渉外登記(外国籍の方が関わる登記)を扱う司法書士の立場から、「そもそも買えるのか・売れるのか」「書類はどうするのか」「税金で何に気をつけるのか」という三つの壁を、できるだけやさしい言葉で整理します。