相続した不動産を個人間売買する前に――名古屋で後悔しないための法的ポイント
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Point
1

相続登記をしないまま売買はできない

― 名義の整理がすべての出発点 ―

相続した不動産を売却する場合、原則として相続登記が完了していなければ売買は成立しません。
「買う人も身内だから大丈夫」「名義はあとで変えればいい」といった考えは、法務局では通用しないのが現実です。

実際にあった名古屋市内のケースでは、

叔父に売る約束をしていたが、相続人の一人が登記手続きに非協力的で、売買自体が白紙になった

という事例もあります。
相続登記は、単なる形式ではなく、「誰が売主として責任を負うのか」を明確にするための不可欠な手続きです。

なお、2024年4月から相続登記は義務化されており、売却予定がなくても放置はおすすめできません。制度の細かい運用については、今後変更される可能性もあるため、最新情報を前提に慎重な対応が必要です。

Point
2

個人間売買だからこそ問題になる「価格」と「税金」

― 安く売ったつもりが、後で高くつくことも ―

親族間や知人間の売買では、「相場より安くしてあげたい」という気持ちが先に立つことがあります。
しかし、相続不動産の場合、売買価格の設定には注意が必要です。

極端に低い価格で売却すると、

贈与とみなされ、贈与税の問題が生じる可能性

他の相続人から「不公平だ」と主張されるリスク

将来、相続トラブルの火種になる

といった問題が起こり得ます。
名古屋の不動産は、エリアによって価格差が大きく、感覚的な判断がズレやすいのも特徴です。

また、売主側には譲渡所得税が関係しますが、取得費や特例の適用可否によって税額が大きく変わります。税務については制度改正も多く、個別事情によって結論が変わるため、「一般論だけで判断するのは危険」と言わざるを得ません。

Point
3

契約書と登記を軽く考えない

― 個人間売買で多い“後悔の原因” ―

不動産会社を通さない売買では、契約書を簡易なものにしてしまうケースが目立ちます。
しかし、相続不動産の場合、

境界が不明確

建物が古く、契約不適合責任の範囲が問題になる

相続人が複数いる

といった要素が重なりやすく、書面の内容が非常に重要になります。

過去には、

売却後に雨漏りが見つかり、「聞いていなかった」と親族関係が悪化した

という相談もありました。
契約内容を明確にし、登記まで含めて一貫して整理しておくことは、売る側・買う側双方を守ることにつながります。

司法書士として登記を、宅地建物取引士として売買実務を理解している立場から見ると、個人間売買ほど専門家の関与が重要だと感じる場面は少なくありません。

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