個人同士で不動産を売買する方必見。プロはどのように手続きしているのかを解説します。
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司法書士兼宅地建物取引士が売買のポイントをご説明します!!
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1. 書面による合意は“信頼の証”|口約束ではなく契約書を

個人間の不動産売買で、最も軽視されやすく、しかし最も重要なポイントのひとつが、「契約書の作成」です。
「昔からの友人だから」「家族同然の付き合いをしているから」「親子なんだから信頼して当たり前」といった関係性の中では、形式的な契約書を交わすこと自体が、かえって失礼なのではないか?と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、そうした“信頼しているからこそ書面は不要”という考え方は、時に誤解やトラブルを招く大きな原因となります。
むしろ、信頼関係があるからこそ、「後から誤解が生じないように、最初にきちんと書面で合意を確認しておく」という姿勢が、お互いにとって最も誠実で、思いやりのある対応だと言えるのです。

■ なぜ契約書が必要なのか? ― お金が絡むからこそ必要な“言葉の記録”

不動産の売買は、数百万円から数千万円、時には数億円にも及ぶこともある、非常に高額な取引です。
そのため、「聞いた」「言った」「そういうつもりだった」という曖昧な記憶だけを頼りに話を進めてしまうことは、非常に危険です。

特に、不動産の売買には以下のような複雑な要素が絡んできます:

売買対象となる土地や建物の正確な情報(地番・面積・構造など)

売買価格、支払方法、支払時期

所有権の移転日(引渡日)

固定資産税や管理費の精算方法

現状引渡しか、修繕の有無

万一、契約が履行されなかった場合の対応(違約金・解除)

こうした点を事前に明文化し、売主・買主双方が内容を確認・納得した上で署名押印を交わすことが、トラブルを未然に防ぐ大きな防波堤となります。

たとえば、親しい間柄だからこそ「支払いは後でもいいよ」「リフォームは買主が勝手にやっていいよ」など、口頭で柔軟に約束してしまうことがあります。
しかし、数年後になって「そんな話はしていない」「記憶違いだ」「約束が違う」となったとき、書面がなければ、どちらの主張が正しいのか証明できません。

こうした状況に陥った結果、最悪の場合は人間関係が破綻してしまうことすらあります。
つまり、契約書は法律的な拘束力を持つだけでなく、信頼を守る“思いやりのツール”でもあるのです。

■ 契約書を作ることは、疑うことではなく「誠意を形にすること」

とくに高齢の親から子どもへ不動産を売却するようなケースでは、
「うちは家族だから、大げさなことはしなくていい」
「信じているから、書類はいらないよ」
という言葉が出てくることがあります。

たしかに、形式ばった手続きが煩わしく感じられる気持ちはよくわかります。
しかし、法律上は、たとえ親子であっても売買契約は「他人同士の取引」として取り扱われます。
税務署に対しても、「きちんと売買が成立した」という証拠を示す必要があるため、契約書がないと、贈与とみなされて思わぬ税金が発生する可能性もあります。

また、高齢の親が亡くなったあとに、兄弟姉妹から「本当に売買だったのか?」「贈与ではなかったのか?」と疑問が出るケースも実際にあります。
そうした時、契約書がしっかり残されていれば、相続トラブルの防止にもつながります。

契約書を作るという行為は、相手を疑っているのではなく、「お互いがきちんと理解し合っていることを確認し、誠実に向き合っている」ことの証拠となるのです。

■ 自分たちで契約書を作るのは不安…という場合は

「契約書が大切なのはわかったけれど、自分たちだけで作るのは不安」「法律用語がよくわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、無理にインターネット上のテンプレートを使うのではなく、司法書士や宅地建物取引士などの専門家に相談するのが安心です。

とくに司法書士兼宅地建物取引士のように、法律と不動産取引の両面を理解している専門家であれば、当事者の意向や家族関係に配慮しつつ、無理のない形で契約書を整えてくれます。
また、金額や税金の扱い方によっては、税理士との連携が必要なケースもあるため、ワンストップで相談できる体制の整った事務所を選ぶことが望ましいです。

■ “紙一枚”が、大切な関係と財産を守ってくれる

契約書とは、単なる紙ではありません。
そこには、お互いの思いと理解、責任と信頼が込められています。

「大事な話ほど、きちんと紙に残す」――それは、仕事だけでなく、家族や知人との関係でも同じです。
個人間であっても、不動産という大きな財産をやりとりする以上、形式ではなく内容に意味があり、その記録が後の安心につながります。

言葉だけの約束は、時間とともに記憶が薄れてしまうこともあります。
だからこそ、書面を交わしておくことは、お互いに対する敬意であり、“信頼の証”として、最も大切なマナーのひとつなのです。

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2. 登記は必ず司法書士に依頼を|法的トラブルを未然に防ぐ

個人間で不動産を売買する際、最も注意すべきポイントの一つが「登記手続き」です。
「売った・買った」で話がまとまったとしても、それだけでは不動産の名義(所有者)は変わりません。
不動産の名義変更、つまり**「所有権移転登記」**を正しく行うことで、初めて法律上の権利が確定します。

不動産というのは、登記された内容がすべて――それほどに、登記の正確性と法的効力は重いものです。
そしてこの登記こそ、専門家である司法書士に依頼することが、トラブルを未然に防ぎ、安心・安全な取引を実現するカギとなります。

登記を怠ることで発生する「まさかの事態」

「お金を払ったから、もう自分の土地になった」
「家族間の話だから、手続きはあとでいい」
登記はそのうちやるつもりだった」

こうした考えで登記を後回しにしてしまったことで、実際に以下のような深刻なトラブルが発生しているケースが多くあります:

【事例1】登記をせずに代金を支払った結果、第三者に転売された

知人に家を買い取ってもらい、代金も支払ったのに、登記を移す前に売主が別の人に売ってしまい、所有権を失った。

登記をしていなければ、たとえ代金を支払っていても法的には所有者ではないため、第三者の登記が優先されてしまうのです。

【事例2】相続登記が未了だったため、売買が無効に

父親の名義のままの土地を、兄が弟に売却したが、父の相続登記をしていなかったため、兄には売る権限がなかった。

→ このような場合、まずは相続登記をして名義を正確にする必要があり、遡って手続きが複雑になります。

【事例3】手続きが不完全で法務局から補正・却下

自分で登記しようとしたが、書類の不備が多く、何度も補正の指示が入り、結局却下。再提出に手間と時間がかかった。

登記は、形式・書式・添付書類・登記原因の記載など、法律に則った正確な申請が求められます。一つでもミスがあれば、登記は受理されません。

■ なぜ司法書士なのか? 登記の専門家としての確かな実務力

登記申請は、インターネットで調べれば方法も出てきますし、自分で行うことも法律上は可能です。
しかし、だからといって「簡単にできる」と思うのは危険です。

司法書士は、不動産登記法や民法、戸籍法など、登記に必要な法律を体系的に学び、国家試験に合格した専門家です。
また、日々実務でさまざまなケースに対応しているため、表には出てこない実務上の注意点やリスクについても把握しています。

司法書士に登記を依頼するメリットは次の通りです:

売買契約書や本人確認資料、登記原因証明情報などの書類を正確に作成・整理してくれる

法務局とのやりとりや補正対応もすべて任せられる

権利関係が複雑なケースでも、状況に応じて最適な手続きを提案してくれる

相続登記が未了のケースでも、相続から売買まで一貫してサポートしてくれる

登記に必要な税務上の知識(登録免許税、固定資産税の清算など)も併せて対応

つまり、登記手続きを司法書士に依頼することで、「正確」「迅速」「安心」な名義変更が可能になるのです。

■ 実際に相談された方の声:「もっと早く頼めばよかった」

個人間の取引で司法書士に相談された方からは、次のような声がよく聞かれます:

登記だけのつもりだったのに、契約書のチェックや税金のことまで相談できて助かった」

「相手が親族だったので、関係性を壊さずに、第三者として中立に手続きを進めてもらえた」

「自分でやっていたら、必要な戸籍の範囲すらわからなかった。専門家の知識はやっぱり違う」

「法務局から書類不備で却下された経験があり、二度と自分でやろうと思わなかった」

不動産の登記というのは、一度失敗するとやり直しに時間がかかり、結果的に余計な手間や費用がかかることがあります。
専門家に任せることで、「確実性」だけでなく、「精神的な安心感」も手に入れることができるのです。

■ 家族・知人との関係を守るためにも“登記のプロ”に任せるという選択を

個人間の取引では、お金の話や手続きの話を、感情の面から避けがちになります。
しかし、不動産は法律上の財産であり、「やるべきことをやっておく」ことが、相手への誠意であり、マナーでもあります。

特に登記は、「言った」「渡した」「受け取った」だけでは何も証明にならず、唯一、法的に「所有者」と認められるのが登記簿の名義です。

司法書士に登記を依頼することは、専門的な業務を任せるだけでなく、「お互いの信頼関係を守る防波堤」となります。
それは、家族であっても、友人であっても同じことです。

登記は「安心を形にする」最も大切な手続き

個人間の不動産売買において、最も気をつけるべきことは、「後悔のない形で終える」ことです。
そのために必要なのが、登記という法律手続きの“最後の仕上げ”です。

売買が成立した瞬間にすべてが終わったわけではありません。
正しく登記を完了させることで、ようやくその取引は完結します。
そしてその大切な手続きは、登記の専門家である司法書士に依頼することで、確実性・迅速性・法的な正当性をすべて担保することができるのです。

登記をきちんとする」――それは、取引相手への誠意であり、自分自身と家族を守るための一歩でもあります。

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3. お金の話を曖昧にしない|代金の支払いと税金の取扱い

不動産の売買というと、法律や登記が難しそうだと感じる方は多いかもしれませんが、実はそれ以上に多くのトラブルの原因となるのが「お金」に関する曖昧なやり取りです。
とくに個人間の不動産取引では、親族間や知人同士といった“気心の知れた関係性”ゆえに、金銭面の取り決めが甘くなったり、「まぁいいか」という妥協が生まれやすいという特徴があります。

しかし、不動産売買において「お金」は単なる数値ではなく、信頼・法的責任・税務的影響と直結する重大な要素です。
この章では、個人間売買で特に気をつけるべき「代金の支払い」と「税金の取り扱い」について、具体的なリスクと適切なマナーを解説します。

■ 「お金の話はしにくい」からこそ、最初にしっかり決めるべき

日本では、家族や親しい相手との間で「お金の話をするのは失礼」といった文化的な感覚が根強くあります。
そのため、売買代金の金額や支払い方法、税金の負担などをあえて曖昧にしたまま取引を進めてしまう方も少なくありません。

しかし、そうした“遠慮”が結果的に誤解や不満を生み、信頼関係にヒビを入れることになりかねません。

「代金はあとで払うって言ってたよね?」

「そんなに払う話だったっけ?」

「税金はそっちが払うと思ってた」

このようなトラブルは、書面に残しておかなかったことや、具体的な取り決めを避けたことが原因で起きているのです。

お金の話は、相手を疑うためではなく、「信頼関係を守るため」にもしっかりと話し合っておくことが大切です。

■ 【注意点①】代金の支払い方法は必ず明文化し、証拠を残す

売買代金の支払いについては、以下のような点を必ず取り決めておきましょう:

支払額と支払い回数(分割か一括か)

支払日と支払方法(現金、銀行振込、手渡しなど)

支払先の名義人と口座情報

領収書または送金記録の保存

特に分割払いの場合は、「初回の支払いで所有権を移転するのか?」「未払いがあった場合の対処は?」といった点を明確にしておかないと、未払いのまま名義が移ってしまい、後から取り返しがつかなくなる恐れもあります。

また、現金でのやり取りは記録が残りにくいため、できる限り銀行振込や領収書のやり取りで証拠を残すことが基本的なマナーです。

■ 【注意点②】税金の負担を明確に|固定資産税と登録免許税

不動産の売買では、次のような税金や費用が発生します:

固定資産税(年の途中で所有者が変わる場合、日割り清算が一般的)

登録免許税(名義変更時にかかる税金。買主負担が多い)

不動産取得税(買主が支払う。契約後しばらくして県税事務所から通知が届く)

印紙税(契約書に貼付する収入印紙。契約金額に応じた税額が必要)

これらを曖昧にしたままだと、あとから「そんな費用は聞いていなかった」「それは売主が払うんじゃないの?」というトラブルに発展することが非常によくあります。

また、家族間の売買では「親が全部払ってくれるものだと思っていた」といった感覚の違いも多く、事前に“誰がどの費用を負担するか”を明文化することがトラブル防止の第一歩です。

■ 【注意点③】“格安売却”は贈与とみなされるリスクがある

もうひとつ見落としがちなのが、税務上の「贈与」とみなされるリスクです。

たとえば、時価2,000万円の土地を、親が子に500万円で売ったとします。
このように著しく安い価格での売却は、差額1,500万円が“贈与”と見なされ、贈与税の課税対象になる可能性があるのです。

贈与税は、110万円の基礎控除を超えると課税対象となり、金額によっては数百万円の納税が必要になることもあります。

「親子間だから安くしてあげたい」「お金はあとから少しずつ払えばいい」といった善意であっても、税務署は“実質的な経済的利益の移転”があったかどうかで判断します。

このため、個人間取引では、税務リスクも踏まえて価格設定や売買条件を検討することが必要です。
不安があれば、司法書士や税理士など専門家に相談することが、安心への近道です。

■ 「お金の話」をすることは、“信頼を守る”ためのマナー

金銭のやりとりは、人間関係において最もデリケートな問題の一つです。
だからこそ、多くの人が「お金の話は苦手」と感じたり、つい先送りにしたりしてしまいます。

しかし、不動産の売買という人生において非常に重要な取引においては、「お金の話を避けること」こそが後のトラブルの火種となりやすいのです。

お金の話をきちんとすることは、相手を疑っているのではなく、

「自分も相手も安心できるように」

「あとで揉めることがないように」

「家族や友人としての関係を守るために」

という思いやりのある対応なのです。

■ 曖昧にしないことが、最も誠実な行動

「まあ親子のことだから」「昔からの友人だから」で済ませてしまわず、金銭のやりとりこそしっかりと取り決め、書面に残しておきましょう。

売買代金はいくらか

いつ、どのように支払うのか

どちらが税金や登記費用を負担するのか

特別な事情(支払い猶予・居住継続など)があるのか

これらを契約書や合意書の形にして残しておくことで、安心と信頼を“形にする”ことができます。

曖昧なやりとりでは、後から「言った・言わない」が発生するだけでなく、最悪の場合、大切な人との関係に大きなヒビが入ることさえあります。

だからこそ、「お金の話を曖昧にしない」ことは、個人間取引における最も大切なマナーの一つなのです。

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監修 不動産売買仲介についてはごとう不動産事務所監修

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